良かれと思ってやっているストレッチで痛めてしまう
症状を緩和するために一生懸命ストレッチしているのに、ストレッチによって痛めてしまう・ケガをしてしまう・・・
今までそのようなことはありませんでしたか?
実は、ストレッチによって症状を悪化させたり、痛めてしまう方は一定数いらっしゃいます。
「普段やっていたこのストレッチ、一旦やめてみてください」
と指導すると「随分ラクになった」という方も多いです。
(私の施術の効果もあると思いますが、そのことは一旦置いておきましょう。。。)
ここで恐ろしいのは、ストレッチで痛めてしまったと自覚している方もいらっしゃいますが「自分では気づかないうちに」ストレッチによって痛めている方も一定数いらっしゃるということです。
このような事はスポーツ選手はもちろん、ストレッチを一生懸命やっている一般の方でも起こり得ることです。
今回のブログでは痛み・症状を悪化させるストレッチの原因
- 1.ストレッチがあなたにマッチしていない
- 2.伸ばす強度
- 3.伸ばす時間
この3つをご紹介します。
- ストレッチを一生懸命やっているのに痛みが改善しない
- むしろどんどん悪化している・・・
という方に、ぜひ最後までご覧いただきたい内容です。
1.ストレッチがあなたにマッチしていない
最近はYouTubeなどで
- 「〇〇痛にこのストレッチ!」
- 「たった◯秒、これやれば治る」
そういったストレッチを参考にされて良くなることもあるかもしれませんが、闇雲に取り組んでいると危険なことも多いです。
特につらいときには、
- キャッチーで
- カンタンそうで
- 期待させてくれるもの
についつい飛びつきたくなる気持ちもわかるのですが…
賢い選択とは思えません。
「〇〇痛」と言っても原因は人それぞれ違いますし、その方の現在の状態やご年齢などによっても異なりますからそれだけを見て鵜呑みにすることを私はオススメしません。
ここでよくあるミスマッチは2つ。
- ストレッチをする段階の状態にない(まだストレッチ自体が危険な状態)
- その部位を伸ばすと悪化する可能性がある(伸ばす部位の問題)
それでも、そのような動画を参考にされることは
「ダーツの真ん中の的に目を瞑って当てる」
ようなもので、運任せ状態です。
(ここで、わたしダーツ得意だから狙ってできるわよ!という反論はやめてくださいね笑)
運良く真ん中の的に当たれば良いのですが、外れればストレッチをしている時間が無駄になるだけではなく、悪化する要因となることもあります。
YouTubeにそのような動画がアップされることが多くなったここ数年は、特にそのような動画を参考にされて悪化し、来院される患者さんも多くなりました。
2.伸ばす強度
伸び過ぎるような無理なストレッチをすると組織(筋肉など)が損傷します。
肉離れとまではいかないのですが
組織が壊れる→痛くなる→硬くなる
という流れでいいことありません。
伸ばす強度が強すぎるカンタンな基準は
痛みが出るところまで伸ばしているストレッチです。
伸ばせば伸びると思っている方が多いですが、人間はそのようにはできていません。
強度の目安は
- 気持ちの良い範囲
- 筋肉が少し引っ張られている感じがある
- 痛み・不快感がない
- 伸ばしている位置を数秒間、保持できるポイント
ストレッチをされる方はぜひこの強度の目安をご参考くださいね。
3.伸ばす時間
明確な基準はありませんが
強度×時間となりますので、強度が強く、時間も長ければそれだけ組織に負荷がかかります。
ですから時間が長すぎるのもおすすめできません。
ストレッチ時間については色々なことが言われていますが20秒で十分です。それを多くても5セット程度。
5セット以上やったり、3分とか5分とか一気にやるのもおすすめしません。
まとめ
長い時間強めに伸ばせば柔らかくなる・・・
今まで、頭のどこかでそう信じていませんでしたか?
そんなことは科学でもなんでもなくて、嘘でしかありません。
長い時間強めに伸ばすと
- 防御性の収縮(守ろうとして自分で力を入れて固くしてしまう)
- 組織が壊れる
- 関節が不安定になる(不安定になって、それを安定させるために筋肉を固めて安定させようとする)
こういった危険があります。くれぐれも程よくを心がけてみてくださいね。